金門島Day3
朝起きて、まずはいつも通りの朝の散策 – 宿から一歩外に出ると昔懐かしの福建省の気候、そして空気感を感じる。毎度の事ながらこの瞬間が何故かたまらなく好きだ。
宿の裏手には市場が広がり、朝の活気を感じながらの散策。ぶらぶら歩いているだけで楽しい。
金門島には嘗て、共産軍から大量の砲弾を撃ち込まれた訳であるが、それらを再利用して作られた金門包丁というのが有名で街中でもそんな刃物屋さんを沢山見かける。「全ての武器を楽器に」と言った喜納昌吉さんじゃないですが、嘗ての武器を生活に再利用、いいですね。
朝食を摂った後は早速バイクに乗って建功嶼へ – 1日の内、干潮時だけ海底に敷き詰められた石畳の道が現れ、海上に浮かぶ小さな島(建功嶼)まで歩いて行けるというところ。小豆島のエンジェルロードの金門島バージョンと言ったところであろうか。
因みに干潮の時間帯はWebサイトで1ヶ月先まで公開されておりとても便利!石畳の途中に現代アートっぽいインスタレーションもあり、金門島でもこんなアートが見られるとは、とちょっと嬉しくなる。
この日は朝の7時56分から1時間、建功嶼へ歩いて行け時間帯は当然日によって変わり、夕方の時間帯もあるらしい。
烈嶼島に到着すると、鄭成功の像があり、対岸にある福建省の鼓浪嶼(コロンス島)にもある鄭成功像の方向を向いているという。コロンス島の鄭成功像と言えば、私が20年前に見た像でもある。正に20年前の旅と今回の旅が繋がった瞬間でもあった。コロンス島の記事は(モノクロで撮っていますが)こちら
更にバイクで走り、島の南西部にある珠山集落へ。ここもオレンジ色屋根の閩南建築が美しい集落だ。集落内には池もあり、これまた風情がある。
小高い丘に登るとちょっとした休憩スペースがあり、ここから集落全体を見渡せて壮観である。
この辺りの集落は実際に住んでいる人も居たり、また多くが民宿になっていたりと、古い集落をきちんと残し、そして今でも活用しているのが素晴らしい。金門島にはこのような古い集落が沢山残っており正に圧巻、といった感じだ。
ここからバイクで10分ほど走ったところにある古いレンガ造りの洋館カフェへ。こちらは宿のオーナーさんに教えて貰ったカフェだったのだが、この日は残念ながら休業日。それは事前に分かっていたのだが、外観だけでも見てみようと思い行ってみることに。
カフェ近くに到着したのだが、それにしてもこの辺りは別に観光地でも何でもない普通の集落だと思うのだが、街が素敵すぎる。こんな雰囲気ある集落が、ここに暮らす市井の方々の生活の場になっている事に驚きもし、また羨ましくもある。
このカフェはまた次回にでも訪れてみよう。建物の中央には「誠実」の文字も。
珠山集落へ行く前に水頭集落辺りをバイクで走っていて、素敵なカフェを偶然にも見つけていたので、戻る形になるがそちらへ行く事に。ここからバイクで走って10分ほどである。そんな訳で午前中は主に金門島の南西エリア巡り。
カフェは10時からオープンと看板に記載されていたので、ほぼ開店と同時に到着。
古い閩南建築の建物の前に広がるテラスで美味しいコーヒーを頂く。この辺りはとても静かで、聞こえて来るのは店内からピアノの素敵な調べの他には鳥たちの鳴き声だけ、という贅沢な環境。ずっとここに居たい、と思わせてくれるところであった。
しばし、こんな素敵なところで読書に勤しむ。
カフェで1時間ばかり過ごし、一旦宿に戻り休憩。再び宿の裏手の市場をぶらぶらと歩きながら散策。ついでにお昼もこの辺りで摂ることに。
今回訪れたのは良金牧場という牛肉麺屋さんへ。牛肉麺といいつつメニューには野菜ヌードルなどもあったので、まぁラーメン屋さんかな。金門島にはいくつか支店もあるみたい。
このお店は金門島で独自の牧場を持っている為、新鮮な(生の)牛肉を提供してくれ、牛肉麺を注文すると麺の上に生牛肉が乗っており、店員さんがその場で汁をヤカンから掛けてくれるという仕組みだ。
麺の上に生牛肉が乗ったドンブリがまず提供され、店員さんから「スタート(汁を掛けて良いか)していい?」と聞かれてから汁を掛けてくれる。きっと動画や写真なんかを撮る人が多い為であろう。