金門島Day4
いつものように宿から裏手にある市場通りを歩きながら今日は広東粥のお店へ。金門島には幾つか広東粥のお店があり、今回は宿の近くで「邱良功母節孝坊」という難しい名前の中華門というか、牌坊のすぐ側にあるお店へ。
因みにこの「邱良功母節孝坊」は邱良功という方が母親を讃えるために建てられた牌坊で足元に八体ほど風獅爺がいるのだが一つだけカラフルで、このカラフルなものが(恐らく)母親を現しているらしい。
今回訪れたのは「伝記広東粥」 ー 広東粥とはお米をトロトロになるまで煮込んだお粥で私はこんな種類というかジャンルのお粥があるとは金門島に来るまで知らなかった。そもそも広東省は行った事がないのだが、広東省ではポピュラーならお粥なのだろうか。香港だけは行った事があるのだが、その時はお粥は食べなかったのでし知らなかっただけで、もしかしたら街中にあったのかも、と今更ながら思ったり。
さて、このお店、店内のおばちゃんの調理しているお玉が鍋に当たる「カンカンカン」という音が響き渡り、そしてずーっと何かを喋っている声が通りまで聞こえて来る。
とにかく活気があり、前日から目を付けていたお店なので、なるべく早い時間の空いている時間を狙って訪れた。
ひとまず席を確保し、中国語で「1名店内で」「メニューを下さい」と声を掛けると、おばちゃんが調理している横に貼られている紙を指さし、メニューはこれなので、「(決まったら)You can tell me」とちょっと微笑みながら英語で返されてしまった。あ〜、たった2フレーズほど喋っただけなのにもう外国人だとバレてしまった。
そんな訳でとりあえず、オーソドックスな「広東粥と油條(揚げパン)」をオーダー。
席に着いて待って暫くすると、(おばちゃんに背を向けて座っていたせいか)おばちゃんが「あれ?あのリーベンレン(日本人)はどこに座った?」みたいな事を言っていたので、(私が唯一と言っていい程聞き取れる単語)「リーベンレン」と聞こえたので、振り返るよりもちょっと早く、近くに座っていたおじさんが「リーベンレンはあそこに座っている!」と私の座席をおばちゃんに教えているではないか。何故お客のおじさんまでもが私が日本人だと分かっていたのか?
その後も(正確には何と言っているか不明だが)「今、リーベンレンのお粥を作ってる」みたいな感じで、リーベンレン、リーベンレンとやたら聞こえて来て、店内は和やかな雰囲気に。
それにしても、お店のおばちゃんが私が外国人だと分かってしまったのは納得いくが、何故日本人と特定できたのか(金門島ではたまに韓国人?と聞かれることもあるので)。謎が残るが。。
ま、取り敢えず無事、お粥にありつけたのでよかった。とっても美味しいお粥でした。しかし量がちょっぴり多くてお腹いっぱい。
前回の金門島の旅で、台北に戻る直前で見つけたカフェがあり、その時はもう時間もなかったので、今回是非とも訪れようと思っていたカフェがあり午後出掛けてみた。
が、訪れてみるとお店のドアに「暫くの間台北に行っているのでお休みです」みたいな張り紙があり休業中・・・残念ながら今回も縁がなかったようだ。
さて、困った。このお店でゆっくりする気満々だったのだがどうしよう。。結局Googleマップを頼りに見つけた1軒のカフェへ。もうすっかりGoogle頼りな最近の旅だ。
訪れたお店は「小島商號 」というお店。金城の中心地からちょっとだけ外れたところにあり、少しばかり路地をクネクネと曲がったところにあるので、ブラブラと歩いているだけでは見つけられなかったかもしれない。
落ち着いた空間で店内には先客が2名ほど。お店には看板犬とでも言うべき黒いトイプードルが居て犬好きにはたまらないカフェだ。
暑い日でもいつもホットコーヒーを頼んでいる私であるが、この日はとても暑く、そして沢山歩いてもいたので、中文のメニューを見ながらアイスコーヒーと思われるものを注文。と思いきや出て来たのは、何だか豪勢なコーヒーシェイク。これが私の席に置かれた時はちょっとびっくりしたけど、美味しかったので良しとしよう。しかし、量が多くてちょっと身体が冷えたかも。
カフェでのんびり読書しつつ1時間半ほど過ごし、このカフェに来る途中に見つけ、とても混んでいたお店があったのでそちらで昼食を摂ることに。
私が好きな牛肉湯(牛肉麺の麺なし)があったので、そちらをオーダー。これだけでは足りないので蛋餅も付けて。
一旦宿に戻りゆっくりしたあと、またまたGoogleマップで見つけたカフェ「Mimoコーヒー」へ。
店内には焙煎機もあり、メニューには様々な国の豆も記載されておりかなり本格的だ。私は中米の豆が好きなのでホンジュラスの豆をチョイス。これがとっても美味しかった。朝食を食べた後とかに来たいようなお店なのだが、残念ながら営業開始は13時から。
午前中に訪れた「小島商號」さんもオープンは10時とちょっと遅めで、金門島にあるカフェは大体が日本のように早朝からはやっていない。やはりここはお茶の国、朝早くからコーヒーを飲むという人が少ないのだろうか。
夕暮れ時の金城の街中をぶらぶらと散策。そうやって歩いている内にまた色々とお店を見つけて、「ここはまた次回訪れてみよう」と思うようなお店が沢山出て来る。そんな訳で金門島はまた訪れることになりそうだ。
今回は宿の裏口の方から出たところにある老街とでもいうか市場通りがすっかり気に入りそこいら辺りばかり歩いていたので、表口から出て直ぐのところにある模範街をあまり歩いていない。前回の旅ですっかり気に入って前回は模範街周辺ばかり歩いていたのだが。
模範街に行ってみると通りの入り口でギターを奏でながら歌っている方がいた。適当に腰掛けて彼の歌声に耳を傾ける。海外でストリートミュージシャンが奏でる音楽を聴くのは旅情気分に浸れてとても好きな時間だ。
暫くすると歌っている彼の近くに座っていた中学生位の3人組女子たちが彼に何やら話しかけている。どうやら、彼女らが歌うので伴奏して欲しいという事をリクエストしていたようだ。
ストリートミュージシャンに曲をリクエストし、伴奏付きで歌う光景なんてこれまで見た事がない。これも金門島ならではというか、とても和やかな光景だ。
彼が演奏し始めると一人の女の子とがたどたどしい感じで歌い始めた。私の隣で私と同じ様に彼女の歌声を聴いていた女性も一緒になって歌い始める。台湾では有名な曲なのだろう。
そんなちょっとした出来事であったけど、この雰囲気、この感じ ー 「あぁ私はやっぱり金門島がたまらなく好きだなぁ」と改めて思った、そんな時間であった。