中之条ビエンナーレ2021 <旧学校巡り編>

中之条ビエンナーレ、2日目

 この日は長野原草津口駅でレンタカーを借りてビエンナーレ巡りをする予定だ。地図で言うと左下の方に長野原草津口駅があるので、どう回ろうか思案した挙句、まずは右の方にある伊参エリアに向かい、ぐるっと巡って最後六合(くに)エリアに戻ってくる事とした。

 伊参エリアには今回見たいと思っている西島雄志さん(前回のBlogで紹介した白というか銀色に輝くオオカミの作品)の別の作品もあり、割と多くの人が訪れているという話を聞いたので午前中の空いている時間に訪れ、途中途中作品を巡りながら最後六合に戻ってくるという計画だ。

 それにしてもコロナ禍の影響で会期が後ろにずれたのだが、折しも紅葉MAXの時期で、今回は作品、そして里山の風景も楽しめるビエンナーレとなりました。

 車で40分程掛け伊参エリアに到着。まず目指すはその西島さんの作品がある旧五反田小学校だ。

 昭和44年に閉校となったこちらの学校、建てられたのは明治42年との事で、現在は地域の方々の憩いの場として利用されている素敵な平屋建ての建物でした。こちらでは5名の作家さんの作品を見る事ができ、わたし的には1つの学校に付きこれ位の展示数が見やすいなと思ったり。

 所望の西島さんの作品は1番奥の部屋にあり、こちらは鳳凰をイメージしたかのような作品 - 「吉祥 Kichi-Shou」はやはり人気でひっきりなしに人も訪れておりましたが、割とゆっくりと鑑賞する事もでき、前日観たオオカミの作品同様、グッと来ました。

 ここ伊参エリアは前回は時間がなく訪れる事ができなかったのだが、何とも美しいところである。学校から見渡せる山並みの風景や学校の裏手に聳える山々、古き良い日本の原風景、そんな事を思い起こさせてくれるところでした。

 お次は親都神社と道の駅「霊山たけやま」へ

 親都神社には中村岳さんの「遡及空間」 - こちらは前回、四万温泉エリアでも拝見した作品であったけど、今回のはそれよりもかなり大規模、そしてこの神社という空間にとってもマッチした作品でした。

 道の駅「霊山たけやま」では半谷学さんの「風の龍:最終形態 中之条ビエンナーレの夜」 - こちらは太陽光エネルギーで夜になると光るという作品で、夜にも見てみたい気もしたのだが、なかなか時間的にも厳しく仕方なしにお昼に拝見、現地には制作した作家さんが居て、色々と制作過程についてもお話してくれました。

 再度車に乗り北上 - 今度はイサマムラ周辺へ。イサマムラとは旧伊参小学校の事で、平成25年に小学校としての役割を終えた後は、2017年4月より伊参芸術文化創造施設として再スタートした建物。ここには総合案内や作品もいくつか展示されており、更にこの日はマルシェも出店されており、地元で作られた天然酵母のパンを購入したりと楽しんで来ました。

 小学校を出て更に奥に進むとまた別の建物があり、こちらでは原寸大の「YES or NO」ゲームがあり、1つ1つの設問にYESかNOで答えて進んで行き、最後「あなたにおススメの中之条エリアは~」という具合に辿り着くゲームがあり、これがなかなか楽しめた。因みに私へのおススメエリアは(今回は展示はなかったけど)前回のメインビジュアルにも使われていた旧太子駅でした。なかなか当たっているかも。

 朝から曇り空だったのだが、ここいらで雨が降り始めた。伊参エリアは一旦ここで終わる事として更に北上し、四万温泉エリアへ
 
 - 車で走っていると雨もだいぶ小雨になり、途中の紅葉がまさに見頃を迎えており、美しき紅葉の中のドライブとなった。

 四万温泉エリア - 美しき清流が流れる山奥にひっそりと佇む温泉郷だ。一旦車を止め、駐車場近くの建物でRemi OGIHARA TaKahiroさん夫婦による作品「旅の恥を拾う、蓋を覗く」を堪能。「旅行」や「観光」をテーマにしたこちらの作品色々と共感できるものもあり、なによりも建物から眺める風景も美しくよき作品でした。

 ここから更に10分ちょっと歩き小高い丘の上に建つ旧第三小学校へ - 今日は沢山の旧学校を訪れ、正に学校巡りの旅だ。それにしても旧学校の中を歩くと、教室の中に懐かしい机やイス(こんなに小さかったんだと驚いたり)を見つけて懐かしさに浸ると同時に、もう学校自体は廃校になってしまったけど、色んなモノの記憶がそこかしこに宿っているを感じちょっぴり切なくなったりもする。

 しかし、このようにアートによって再生されている事に立ち会うとそれはそれで嬉しい気持ちにもなったりという具合に、作品を見ながらもそんな色々な感情を覚えながらの作品鑑賞 - これも閉校になった学校を利用する芸術祭の良いところの1つだと思う。

 旧第三小学校から歩いて温泉が集まるエリアへ - 昭和の香り漂う素敵なエリアだ。ここにある2年前も入った積善館で温泉に浸かろうかと思ったが、残念ながら現在はコロナ禍の影響の為か日帰り入浴はやっておらず断念。仕方なしに温泉エリアをぷらぷらする事に。2年前は積善館近くにも作品が幾つかあったのだが、今回は特に作品は設置されておらず、そろそろいい時間にもなってきたので、最後のエリア - 六合エリアへ向かう事とした。

 六合エリアへ向かう途中に「旧沢田小学校」の標識を発見 - 前日の総合案内所で「旧沢田小学校」は今年が最後の展示会場になるので是非訪れてくださいと言われていたので、折角なので立ち寄ることにした。

 この小学校、2015年3月に閉校になったらしいのだが、その歴史は何と142年!、それにしてもそんな歴史ある小学校も閉校になるという、まさに過疎化とでもいうか現在の日本社会が抱える問題を投げ掛けてくれるというか、改めて知らしめてくれるそんな歴史の一幕です。

 作品は沢山ありましたが、(写真は撮っていないのだが)、山口諒さんの「移りゆく空間へ」という作品がよかった。過去と現在を垣間見れるちょっとした仕掛けのある作品で、作品自体もよかったけど、それを(作品を見ながら)体験していた人々の反応も見ていて何だか楽しめました。

 その後、一路西へ - 六合エリアの手前にある「山の上庭園」へ。前回も訪れた場所で、こちらでは幾つかの彫刻作品を堪能。

 2年前はここで昼食を取り、とっても暑かった事が思い出されるが、今回はすっかり秋の気配が漂う季節である。庭園内を暫く散策し、ベンチに横になり目の前に広がる黄金色の風景を眺めていると何だか満ち足りた気分になり、「あ~、これで終わったな」という気持ちになり、中之条ビエンナーレ、とっても堪能した気分になり、もうこれで帰ろうかなとも思ったけど、時間がちょっとだけあったので、最後六合エリアへ - 

 - 前回、2日目の最初に訪れたのは六合エリアだったので、今回は丸っと逆ルートで巡ったことになる。目の前に広がる里山の風景は相変わらず美しい。しかし、ここで見られたのは森本一朗さんの「Round House」としばたみづきさんの「快適な部屋をつくるには」位。 - 「湯本家」という会場に到着した時に丁度、戸締りをし始めたタイミングで、残念ながら間に合わず!今の時期は日が落ちるのも早い為、展示の時間が16時までで、残念ながら中を見る事はできなかったが仕方がない。

 やっぱり最後は時間切れ - しかし、あくせくと色々巡るのではなく、のんびりとその土地とアートを堪能した為か、とても満ち足りた気分で駐車場へ - 六合から見た夕暮れ時の空、とても綺麗で、本当にこれでお終い、そんな事を思わせてくれた六合の夕暮れでした。

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