北アルプス国際芸術祭2020-2021 <源流、市街地エリア>

 長野県、北アルプスを望む街 - 大町市で催された北アルプス国際芸術祭へ行って来た。

 こちら、3年に1度の開催であり始ったのは2017年から。残念ながら記念すべき第1回目は、友人に折角誘ってもらったのだが、そのタイミングで私は瀬戸内の島々に行く予定が既に入っており断念。第2回目は是非とも行きたいと思ってた折、2020年(北アルプス国際芸術祭は3年に1度の開催)は新型コロナウィルスの影響であえなく延期 - そして2021年に満を持しての開催となった。

 芸術祭は大町市周辺の計5エリアで展開された訳であるけど、利便性なんかを考えて今回は大町市から40~50分ほど離れた松本市を拠点とする事にした。そんな訳でまずは、立川からあずさ9号に乗り込み一路松本へ。因みに今回の旅のお供には「残像に口紅を」をチョイス、旅の途中や旅先で素敵な本を読む - こちらも密かなマイブームです。

 途中、見事に雪を冠した富士山を左手に望み、2時間ほどで松本へ到着。

 今回は(昔アジアを旅していた時に出会った)旅人たちとの芸術祭巡りだ。示し合わせたかのようにみな見事に同じ電車に乗り込み、松本駅で合流 - その後、レンタカーを借り、まずは”源流エリア”と呼ばれる大町市街地よりやや南のエリアへ。

 ここでまずチケットを購入し、2作品を堪能。チリの作家エマ・マリグさんによる「シェルター - 山小屋」とフィンランドの作家ミラ・ヴァーテラさんの「リントゥマー(バードランド)」だ。

 最初に見た「シェルター - 山小屋」は個人的にヒットした感じで、鉄工所跡地に設えられた作品は、個人的にこれぞ現代アートだと思わせてくれる作品で色んな事を喚起させてくれる作品でした。

 お次の「リントゥマー(バードランド)」と呼ばれる作品はあづみの公園内にある作品だったのだけど、園内に入ってから20分ほど歩いたところに作品があり、ここでなかなか時間を喰ってしまった。しかし時間は取られたけど、秋空の元、枯葉敷き詰められた園内をぶらぶら歩いている内に、ようやく頭が芸術祭モードとでも言おうか切り替わった感がして、この散策はよかったかも。

 作品もフィンランドの森を思い起こさせてくれる - やはり日本人ではこの発想はないよな、と思わせてくれる作品で所々に点在した作品を見つける楽しさもありました。

 ここから車に乗り更に北上し大町市街地へ。市街地エリアは作品が割りとぎゅっと固まっているので駐車場に車を停めて一遍に回れるよさがある。

 ここ大町までは電車は使わなかったのだけど、大町駅の駅舎がとっても素敵な建物だった。今回は宿も松本市に取った訳だけれど、夜の大町市なんかもどんな感じになるのか気になるところであった。特にぷらぷらと歩いた大町名店街が昭和レトロとでも言おうか、他の町では見掛けた事がないような雰囲気のアーケードは歩いているだけで楽しく、そこに淺井裕介さんの地上絵が花を添えており、地上絵1つ1つ、下を見ながら歩くのも楽しい名店街でありました。

 市街地で6作品ほど見ているうちにあっと言う間に日も傾いてきた。中之条でもそうだったけど、この時期は日が落ちるのが早いのもあるのか、開催時間は17時までとちょっとばかり早いのだ。

 市街地は他にも作品はあったけど、全部見るのを優先させるよりも、のんびりと1作品1作品みながら、たまには寄り道しながら、その町を楽しむってのも芸術祭のよさでもあるので、まさに作品を見て回り、途中で和菓子屋なんかに寄り道して、地元のお菓子を堪能しそんな風に市街地エリア楽しんで来ました。

 週末は19時まで時間延長してくれている作品もあり、最後はそちらに行く事とし、市街地、残り1時間程になったので、旧大町北高等学校に行く事にした。こちらでは4作品見られるので、効率的にもよいし、その内の1作品が普段から横浜なんかで仲良くしてもらっている原倫太郎さん+原游さんというのもありこちらを巡ってきた。

 それにしてもこんな立派なとでもいうか、大きな学校が閉校になってしまっている ー 実際のところ調べてみると他校と合併したようで、なんとこの学校、鉄拳の卒業高でもあるようでそれも吃驚 - この閉校にまつまわる話は中之条の時のBlogにも書いたと思うのだけど、地方都市が抱えている問題の1つでもあるように思う。

 因みに私が訪れた翌日に原さんは会場に来たようであるが、タイミング合わず会う事ができず残念。しかし、作品「ウォーターランド ~小さな大町~」は見る事ができたよかった。想像していたよりも遥かに大きな作品で、水の回廊に小さな船を浮かべ走らせるようにもなっており楽しんで来ました。小さな子供達が楽しそうに遊んでいたけど、そんな姿を見てこちらも何だかほっこりとしてきました。

 あとは、こちらの高校2階にあったグァテマラの作家ポウラ・ニチョ・クメズさんの「自然の美しさと調和」と題された絵画作品が超絶よかった。展示の仕方もとてもよく、ここの空間では閉館時間まで最後ゆっくりと旅仲間と長い時間を過ごさせて頂きました。

 外に出るともうすっかりと日が落ちていた。薄闇の中を更に北西へと進み、再度源流エリアへ。本日最初に訪れたのは源流エリアの南側だったけど、今向かっているのは北側エリアだ。このエリアには4作品あったのだけど、この日19時まで延長してくれていたのは2作品だったのでその2作品を見に行くことにした。しかもその内の1作品がこれまた普段からお世話になっている松本秋則さんの作品「アキノリウム in OMACHI」だ。

 今は運営されていないという酒の博物館 - こちらはお酒の説明や江戸時代の大酒のみの話や、日本各地のお酒の展示も楽しめた - そして、酒樽や醸造に使用される道具と共に松本さんの作品が広がっており、こちらもそんな中を楽しそうに動き回る子供達の姿なんかもよかった。

 松本さんの展示会場の目の前直ぐは、温泉施設 - 薬師の湯 - になっている。やはりアートと温泉は相性がよく、最後は温泉で〆ることに。

 ちょっぴり駆け足で、そして時にはのんびりとしながらアート鑑賞し、最後は温泉と実によき芸術祭でした。空を見上げると前日の月食で赤かった月がこの日は煌々と白く輝いていた。

 明日は残り3エリアへ - つづく

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