長崎正月風景の今昔、そして「ピカソ -ひらめきの原点」へ

 2023年、明けましておめでとうございます。

 お正月は例年の如く長崎で迎えて来ました。さて、今は大阪に住んでいる叔父が長崎に帰って来る時にだけ使っている祖父母の家、ここはたまにうちの母親が風を通しに行ったりしており、昨年の事ですが、その家の整理をしていたところ、お宝発見
 
 - と言っても金目のものではなく、古いカセットテープ - そこには叔父の字で書かれた「長崎風景 - 艶島・山崎 S51」の文字が。因みに艶島というのは、うちの母方の名前です。

 早速、うちにあるカセットプレイヤーで再生してみると、そこには懐かしい、風景が -

 
 風景、と言っても音声だけなのですが、祖父母やもう亡くなってしまった叔母さんの声などが収録されており、また、9年振りに聞く我が父親の声は、初めあまりの若さに誰だか分からなかった。昭和51年と言えば何と言ってもうちの父親は今の私よりも10歳も若いのだから。それにしても喋り口調などは晩年と変わらず、こちらもとっても懐かしかった。

 昭和51年というと私もまだ2歳なので、私の喋りらしい喋りは入っていなかったのだけれど、聞いていると寡黙だと思っていた祖父が意外と色々喋っていたり、祖母の1本びしっと筋が通った話振りなど、どれも懐かしく、小さい頃、お正月やお盆の度に過ごした祖父母の家の風景がそのまま頭の中で再生され、このテープを録音してくれていた叔父さんに感謝である。どのように録音したのかは知らないけれど意外にも音声がクリアーでなかなか楽しめました。

 新年2日目にお諏訪さんへ初詣、そして100年に1度と言われる渋谷の開発に負けず劣らず長崎の町も絶賛再開発中で市役所の新市庁舎が4日にオープンし、早速見学に行って来ました。食堂は誰でも利用でき、メニューの殆どは600円ほどとリーゾナブル、そして19階の展望広場からは長崎の町を一望できて、夕暮れ時なんかは特に綺麗そう。

 訪れた日はPM2.5の影響で風景全体が霞んでいたけど、これまた長崎らしい景色と言えば長崎らしい景色かもしれない。

 ー 今年最初の展示鑑賞、「ピカソ -ひらめきの原点」へ。1月3日は長崎県美術館の入場は100円引きでもあり、この日に訪れてきた。しかし、思っていた以上の人出でやはり平日の通常料金の時に出掛けても良かったかも。これまで訪れた中で1番のお客さんの入りでなかなかの混雑でした。

 今回はイスラエル博物館所蔵の主に版画をメインとした作品群という事もあり、初めて見る作品が多くとてもよかった。

 エッチング、リトグラフ、ドライポイントなど様々な技法で描かれている作品群で手法については全く詳しくないけれど、そういえば昨年末に訪れたヴァロットン展も版画作品であったし、最近は版画作品に縁があるようである。

  そんな中でも後々に「ゲルニカ」に登場するモチーフとなる「フランコの夢Ⅰ、Ⅱ」なんて、このような作品が存在していたとは初めて知り、そして実際に見る事もできてよかった。

 新年の長崎はそれ程寒くもなく、ぶらっと散策するにはいい日和でした。あとはグラバー園周辺や思案橋周辺を巡ったり、美味しいものを食べたりといつも変わらぬ長崎の正月的風景でした。

 そんな訳で兎年の今年、2023年もよろしくお願いします。

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