来し方行く末、来宮神社

 起雲閣を後にしテクテク歩きアジサイの陰から馬に見つめられて来宮神社まで。しかし、熱海と言う土地はホント平地が少なく、海辺の方から来宮神社方面に向かうとなると、ただひたすら坂道、坂道、である。

 ようやく坂を登りきり、左に折れたら道を間違っていたようで、来宮駅に着いてしまった。-しかし、道を間違えたおかげとでも言おうか、このかわいらしい駅を見る事ができて良かった。この駅や駅周辺、何だかやはり台湾のどこかにあるような風景を思い起こさせてくれた。

 来た道を少しばかり戻り、トンネルを抜けるとそこは-
 到着しました、熱海のパワースポット来宮(きのみや)神社。それにしてもこの神社、昨今リニューアルが進み、お洒落なカフェを併設したり、インスタの撮影スポットで有名になったりと言う事もあってか、沢山の観光客で賑わっていました。

 何でもここは出雲大社の大国主命が請神を率いてこの伊豆の地を治めた事に由来するという由緒正しき、そしてとても歴史のある場所とのこと。
-とは言え、そんな事もどこ吹く風、多くの人が各所各所に設置してある台の上に携帯を置いて、順番待ちをしながら撮影したりと、やはり昨今の神社の在り方と言うのも随分変わって来ているようですね。

 本殿でお参りを済ませ、左の方に抜けると通称、楠への小径と呼ばれる竹で覆われた小径があり、そこを抜けると、どーんと目の前に現れたのは、樹齢2,000年以上と言われる大楠木。これはかなり迫力があり、そして、パワーを感じました。

 この大楠、一周すると寿命が1年延びる、との事でしたが楠の補強の為なのか、舞台を作っている為なのか楠の目の前が工事中になっており、残念ながら半周しかできず
 -しかし、半年分はご利益を授かったかな。

 写真じゃなかなか伝わらないこのパワー、ぜひ、実際に足を運んでそのパワーを全身で感じてきてください。

 しかし、近年にしては珍しいのかそれともやはりこれからは神社もこんな感じでちょっとシャレオツでちょっとしたデートスポット的にもなっていくのか、ここは他の神社とは少しばかり一線を画すスポットでした。
 
 神社を訪れてみてあまりにも寂れ切っているのも、それもそれでちょっとって感じもするし(しかし、それで逆に何か凄みを感じたり。)、逆に俗っぽくなり過ぎるのも何だかなぁと思ったりと-そんなアンビバレントな心情を抱えつつも-まぁ何事もそうですが、やはりバランスというものが大事になってくると思うのですが、そんな意味では、ここはそれはそれで私は結構好きな場所でした。

 来宮さんを後にして、最後はKKRホテルの日帰り温泉へ-ここは太平洋を一望できる温泉があり、訪れた2日前から営業を再開したばかりだったせいなのか、ほぼ貸切状態でした。

 最後は駅近くで熱海プリンを食べて(別府でもプリンがよく売られていましたが、温泉とプリンの関係はどこにあるのか今後要調査ですね)、電車に揺られて横浜まで-1泊2日の短い旅でしたが、色んな事がぎゅっと凝縮した中身ある旅でした。

 自粛明けの久々の旅でしたが、やはり旅はいいもんですね。

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