(金門島初日の記事で書いた)陽翟老街散策からの続き ー
陽翟老街を散策した後は、迎賓館へ。
最近まで観光地化されていなかった金門島には昔、当然ながら宿泊施設がなかった。その為外国からの賓客をもてなす為の施設もなく、1980年代に地下坑道を利用して迎賓館が造られ、今ではこの建物は観光施設となっているとのこと。
テレサ・テンも嘗て金門島軍を慰労で訪れた際はここに宿泊し、宿泊した部屋は今もそのまま残されているという事で、こちらに出掛けてみることに。
この施設、事前に調べたところによると陽翟の街からも近いので、宿のオーナーさんに行き方を尋ねると陽翟バス停から18番のバスに乗り山外バスターミナルまで行きそこから歩いて行けるとのこと。因みに山外バスターミナル周辺は東地区では1番大きなエリアだ。Googleマップで改めて調べてみると山外バスターミナルの2つ手前、南雄バス停が迎賓館へは1番近いようだ。
14時20分頃発の18番のバスがあったのでちょっと早めにバス停へ。因みにこの陽翟バス停には出発時刻でなく、始発バスターミナル発のバスの時刻しか記載されていない。なので、何時ごろバスが来るかは、計算というか推測しなければならないのだが、まぁ始発ターミナル➕10分くらいで丁度いいと思われる時間であったけど、早めにバス停に行く事にした。
それにしてもバス停も何だか洒落ている。
南雄バス停を見逃さないように1つ、2つ手前のバス停の名前も頭に入れて、外を見ていたのだが、いかんせん乗り降りがないバス停は徐行する事もなく、どんどんとすっ飛ばしていき、そもそも乗り降りする人も殆どいないので、あっという間に終点の山外バスターミナルまで着いてしまった。
まぁバスターミナル周辺見学にもちょうどいいとばかりに、ちょっと構内をうろうろし、迎賓館へと向かうことに。
道中、タピオカミルクティーを購入し、今バスで通った道を引き返す。迎賓館へは距離にして2kmくらいかも。
歩いていて気付いたのは道中に沢山の石造りベンチがあることだ。日本では最近すっかりと通り沿いにベンチを見かけなくなったのだが、こういった街づくりはいいですね。
途中、風獅爺に挨拶し、犬に吠えられたりしながら無事迎賓館に到着。
建物の前庭には少年少女が合唱している像があったりと昔の軍国主義的なものを少しばかり感じさせてくれる。
それにしても日差しがとても強い。しかし、金門島は湿気が殆どないので爽やかな天気であったのだが、建物の入り口ではネコが怠惰的にのびていた。実にのんびりとした風景だ。
建物の1階は施設の紹介、そして喫茶室があり、奥の坑道を進むと例のテレサ・テンが宿泊したという部屋がある(残念ながら入室は不可)。
金門島にある施設はどこでもそうであるが、このような施設が全て無料で入れるというのが素晴らしい。
2階に上がるとそこにはもうテレサ・テンの写真だらけだ。テレサ・テンが何度も金門島を訪れた際に撮られた写真・写真・写真。
そして、15時半からドキュメンタリー映像の「君在前哨(あなたは前線に)」が流されるという事で映像の部屋に入り待っていたのだが、一向に始まらない。1階に降り、受付の人に聞いたら、2階に一緒に上がりプレイヤーのスタートボタンを押してくれた。どうやら人が少ないので、この日は手動で行っていたようだ。
少ないというよりもこの時間帯、この建物を訪れていたのは私1人だけだったのだが、、。
帰りは無事、南雄バス停から乗車し、陽翟へ。やって来たバスが最新のバスで、車内前方と中ほどに電光でバスの停留所が記載され、しかも今走っている位置をバスのアイコンでオンタイムで表示してくれている。お陰で帰りは行き過ぎる事もなく陽翟のバス停で降りることができた。
それにしてもこのバス、台北のバスよりも進んでいて驚いた。
バスを降りてまた少しだけ陽翟老街へ、夕暮れの街並みを見に行く事に。何と言っても今回はこの老街を朝、昼、夕暮れと好きな時にいつでも見られるように近くに宿を取ったので、何度も足を運んだ。
街中でここ陽翟老街を舞台にした映画「軍中楽園」のポスターを発見。英語だと「PARADICE in service」というようで、色褪せた素敵なポスターだった。
宿に戻って少しばかり休憩し、食事を食べに宿の近くをうろうろと。この日は夕日がとても綺麗だった。
しかし、この辺りは食べるところが全然なく、何軒か当たったのだが、もう営業が終わったのかそもそもこの日は営業していなかったのか分からないが食べるところが1つもなく結局セブンイレブンでのお弁当になってしまった。事前にオーナーさんに夕食のことを相談しておくべきだったが、まぁ仕方がない。なのでこれから陽翟に泊まるという方は事前に宿の人に夕食を食べる場所を聞くとか、宿の人に持ち帰りで何処かで買って来てもらうといいかも。
で、宿のロビーで食事をしているとオーナーさんがやって来て金門島名産の 高粱酒を振る舞ってくれた。相変わらず度数が高いが、古酒のようなちょっとドロっとした黒色の高粱酒 はなかなか飲みやすく、宿のオーナーさんとも何となく色々話しながら陽翟での平和な1日は終わっていくのでした。