GWのこの時期、いつもは沖縄の島々を巡っていたのだが、今回は趣向を変え、またまた台湾へやって来た。昨年の11月以来なので、短い間隔での再訪、半年ぶりである。
半年ぶりの同じ町へというのは何だか不思議な感覚だ。この前訪れた時とちっとも変わってなく、自分がずっとこの街にいたような錯覚に陥る。前回同様、中山駅周辺に宿を取っていたのでまずは宿へ向かうべくMRTで松山空港から中山駅へと移動する。
天気はまずまず。この時期は然程暑くもなく快適だ。サンダルを持ってくれば良かったかなとも思ったけど、夜になるとちょっと冷えて結果スニーカーだけでOKだった。
変わらない街並みだったけど、壁画と美しい木々を借景にしたような駐車場があった場所は絶賛工事中になっていてちょっと残念。あの光景は好きだったんだけどなぁ。因みにその時の写真を載せた記事はこちら
2時45分PM頃に宿に到着。チェックインは3時だったけど、もう部屋を使えるという事で早めにチェックインさせてもらった。このまま部屋でゆっくりしたい気もしたが、明日にはもう台北から移動なので、気力をふり絞り!出かけることに。30分ほど部屋で休憩し、今回は台北の外れにある山間の老街 ー 深坑老街へと出かけることにした。
まずは中山駅からMRTに乗って木柵駅へ。路線図で見ると黄土色のラインで動物園駅の1つ手前だ。このライン、あまり人も乗車しておらず先頭車両からの眺めがよく途中から先頭車両へ移動。駅に到着するとちょっと郊外に来たという感じ、そして台湾らしい大きなお寺がどーんと目の前に広がっていた。
木柵駅のホームからエスカレーターを降り、右の出口へ。そして左へ折れるとバスの乗り場があったのだが、よく下調べをしていなかったので左へ進まずそのまま前進してしまいバス停を探す。
前方から下校時間の学生が大量に歩いてきて左手の方に進んでいる。という事はきっとそちら側にバス停があるのかなと思い付いていくと果たしてバス停を発見。しかし、深坑への進行方向が分からない。バス停に書かれている停留場所を確認すると信号を渡った方が深坑行きのバス停のようだ。
バスの番号は(これは下調べしていたので)660が深坑まで行くようであるが、目の前にちょうど660のバスが!しかし、信号待ちが長くなかなか青に変わらずバスは走り去ってしまった。。
10分ほど待ってようやくバスがやって来て乗り込む。バスで走る事20分弱。車窓の風景は何だか九份に以前行った時のような感じだ。「深坑」停留所で降り、しばらく歩くと老街が見えて来た。
老街の入り口には大きな木がありその下にぐるりと円になるようにベンチが置かれ地元の人たちがおしゃべりしている。その大きな木には薄紫色の花が咲いており、それらの光景はとっても台湾を感じさせてくれた。
夕暮れ前についたせいもあってか老街はそれ程混雑しておらず、ぶらぶら歩くのにはもってこいだ。ここは豆腐が有名でもあるらしく、通りのあちらこちらからは臭豆腐の匂いが漂ってくる。
それにしてもこの大木に咲く薄紫色の花がとっても美しい。台湾は今回で4度目だけど初めて目にするかもしれない。老街は通り1本だけで特に路地なんかがある訳でもなく、そしてそんなに長くもない通りなのでぶらぶらと何度も往復する。食堂の他には雑貨屋や昔懐かしの駄菓子屋、そしてデザート屋さんや地元の人向けの床屋さんがあったりで、お洒落な感じのカフェというかお茶屋さんは見かけなかった。
折角台湾に来たのでやはり、デザート屋へ。かき氷を頂くことにした。こちらのお店、氷の上にデフォルトでタロ芋のような数種類の芋が載せてあり、あとは2種類好きなトッピングを選べるというもので、仙草ゼリーと白玉をチョイス。これで70元(x4.4円)なので安い!日本でもこれ位気軽にデザートを食べたいものである。
因みに老街の入り口から通りに入らずそのまま右手に歩いて行くと川が流れており橋が見えたので、そちらの方面へ。川沿いの景色も壮観だ。この辺りでは地元の人が何やら夕方の太極拳をやっていたり、みなで集まっておしゃべりに興じていたりと、この辺りももぶらぶらと歩いているだけで楽しいところ。のんびりするにはもってこいの場所だった。
川沿いを歩いて再び老街へ戻る。だいぶ日も暮れ始めお店も閉まり出したというのもあり、人通りもまばらになってきた。何か食事をしようかと思ったのだが、いかんせん私はあまり臭豆腐が得意ではないというのもあり、しかも気軽に入れる屋台というより、レストランのようなしっかりとした店構えのお店が多く、結局台北市内に戻って食事をすることに。
台北市内からはちょっと遠くにある老街だけど、静かでしかも雰囲気がとてもよくここまで足を運んだ甲斐があった。
帰り、バス停まで歩いていると丁度背後から660のバスがやって来た。あやうくそのまま走り去ろうとしていたので小走りし、バスを止め乗り込む。ぎりぎり乗れてよかった。すっかり日が暮れてバスに乗っていても木柵バス停に近づいている事に気づかずあやうく乗り過ごすところだった。が、これまたギリギリで降りられた。
MRTに乗り換え、途中の南京復興駅で降り、「君悦排骨」へ。以前ANAの機内誌で紹介されていたお店だ。読み方は分からないので、心の中では「きみえつパイコー」と呼んでいるお店。
ここでは 排骨飯は頂かず、鶏腿飯を美味しく頂きました。
日本から到着してすぐにこれだけ台湾を楽しめるのも何だか不思議な気分だ。そんな訳で体と心がまだ一致していないような気もするが、これから心もきっと徐々に旅モードになっていくだろう、そんな事を思う台湾初日の夜、であった。