いざ、伊是名島へ ~ 沖縄の旅2024

 今年の沖縄の旅は沖縄県最北の島 - 伊平屋島と伊是名島へ

 船は沖縄北部・今帰仁村の運天港から出ている。この運天港、那覇からだと車で1時間半くらいで行けると思うのだが、公共機関だとやんばる急行というバスを利用するしかなく、那覇空港から3時間も掛かってしまう。とても急行と呼べるような代物でもない気もするのだが、このバスを利用するしか選択肢がない(さすがにずっとレンタカーを借りっぱなしという訳にもいかないので)。

 やんばる急行の運行時刻の関係などもあり先ずは、那覇から2/3程度北上した名護市に1泊する事にした。

 - 翌日は珍しく快晴!というのも4月終わりの沖縄はもう梅雨の走りのようなものでぐつついた天気が多いのだが、すっきりと晴れてくれた。名護市から運天港へは1時間程度で到着。港はこじんまりとした造りだ。

 さて、伊平屋島と伊是名島、どちらから行こうと計画した時、この両島、距離にしてほんの僅かであるのだが両島を結ぶ定期船がない(チャーター船はあるのだがべらぼうに高い。1人だと8,100円ほどで、人数が増える程、割り勘となり安くなっていくのだが、そうなると一緒に行く人たちを探さなくてはならない)。なので、両島行こうとした場合、一旦運天港に戻らなくてはならいという、これまた不便な船旅 - 運天港に行くのだけでも不便なのに、両方行くのは更に不便というダブルパンチなのである。

 先に伊平屋島に行った場合、運天港に戻ってからの乗り換えが10分程しかない。逆に先に伊是名島に行った場合は運天港での乗り換えは1時間程あるので、必然的に先に伊是名島へ行った方がよさそう、という事になる。

 フェリーは第二尚氏という明治初めの廃藩置県まで琉球王国を治めていた王様の始祖・尚円王金丸が描かれた見た目にも素晴らしいデザイン。そう、そんな由緒正しき伊是名島へいざ出発、である。

 船内にはこの島で生まれ育った版画家の名嘉睦稔さんの作品も飾られていました。
 

 運天港から伊是名島へは55分ほどで到着。

 宿に到着し荷を降ろし、この日はのんびりしようと思っていたが、思いがけずいい天気に恵まれたので早速港で原チャリを借りて島散策 - いつもながらの気ままな旅で、バイクを走らせていると展望所の看板が出ていたのでそちらへ行ってみることに。

 道中の景観も素晴らしい。そして展望所からの景観もこれまた素晴らしい。それにして観光客に全く出会わない。思っていた以上に道もそして目に付く建物も寂れたというか、いわゆる「果て」の感がせずにしっかりとしている印象。

 観光としてはほぼ知られていない島であるが、観光業に頼らずとも割りと財源があるのか - 決してバブリーな感じという意味でなく想像していた島の感じとはちょっと違っていて意外であった。

 展望所からの眺め、海の青さはやはり沖縄らしく、沖縄本島を遠くに見渡せました。

 特に目的があってこの島を訪れた訳ではないのだが、唯一行ってみたい場所はあった。 - 昔私が観た中江裕司さんという映画監督のデビュー作「パイナップル・ツアーズ」がここ伊是名島で撮影されたらしく、ロケ地となった古い集落 - 伊是名集落で、お次はこちらへとバイクを走らせた。

 映画自体は90年代の作品という事もあり、道は未舗装の砂地だったものが、今はもうアスファルトに変わったりと風情はどことなく変わってしまった感があるが、昔ながらの沖縄の雰囲気をひっそりと残す集落でした。

 本島の宜野湾から来ていたちょっと年配の方々のツアー(彼等の言葉だとツアーでなく勉強と半ば冗談で言っていた)の人達や彼等を連れ立っていた歴史の先生ともお話したりする機会があって、偶然にもこの地域の事や琉球の歴史についても話を伺えたのはよかった。

 「わたしたちからしたら、こんな風景は懐かしいって感じなのよ」とみな口々揃えておっしゃっていたのが印象的でした。

 最後はビーチでちょっとだけ泳いで宿へ - それにしてもどこまで行っても浅瀬で透明度も半端なく、素晴らしいビーチでした。

 宿の1階はレストラン兼宴会場になっており、この日はちょうど島民の方の米寿祝いが行われていた。沖縄本島から親戚の方々も沢山訪れて、私のチェックインと同時にというか同じ船でやってきた家族連れなどもおり、宿は子供たちの声やら、お祝いの準備やら演奏の練習やらで賑やかであった。

 そんな事もあり、この日の夕食は宿が用意してくれたお弁当を部屋で食べたのだけど、1階から賑やかな三線やらお囃子が聴こえて来て、気になる。 - 階段を降りて会場を覗きに行くと、「あらら、すみませんうるさくて眠れなかったでしょう。まぁどうぞどうそ、と宴会場に通してくれた」。眠れなかったでしょう、と言うもののまだ夜の8時頃。

 さっきお弁当を食べてお腹いっぱいなのに、ビール、そしてまた大量に食事を出してくれてもうお腹いっぱい過ぎる。

 泡盛もどうぞ、なんて言われて差し出された泡盛、水割りのように見えて全て泡盛、つまりは大量のロックだった。島の泡盛 - 「常盤」は初めてのんだけどすっきりと美味しい。きっと島の空気に触れ、この島で飲むという相乗効果もあったのかもしれないけれど。

 そんな訳で伊是名島、初日の夜は三線そして琉球の唄と共に更けてゆくのでありました。