石垣の空と港と花々と ~八重山の旅2022

 3年振りの八重山だ。八重山とは石垣島周辺の島々の総称の事で、私がこの地を最初に訪れたのが1999年。そして実に20年振りに訪れた前回が2019年で、あれから3年後再び石垣島にやって来る事ができた。(因みに2012年に那覇から飛行機で与那国島を訪れたのも合わせると今回で4回目の八重山だ)。

 さすがに前回は20年振りとあって町の変わり様に驚いたとでも言うか、私の頭の中の記憶と町の違いのギャップに驚いてばかりだったけど、3年振りともなれば町の変化もそう大きくもなく今回はすんなりと町に入り込む事ができた。

 因みに今回の沖縄旅に選んだ本の1冊はCoccoの「ポロメリア」。読み進めた感じだと彼女の自伝的私小説で、舞台となる沖縄や本の中に出てくる沖縄の言葉が気分を盛り上げてくれる。彼女の中に湧き出る言葉の数々を感じる事ができた1冊だ。

 飛行機の中から途中雲の中からぽっかりと浮き出た富士山を眺め - まるでプリンのようだった -、羽田から約3時間後、眼下にはエメラルドグリーンの海、そしてさんご礁の島々を眺めながら、飛行機は無事、石垣空港に着陸した。

 空港の手荷物受取所を出ると「お~りと~り八重山へ」の文字に迎えられた。

 毎度の事ながらロクに下調べもしない旅であるので、港までのバスが何時発かよく分からず、来たバス(というよりも待っているバス)に乗る感じであるので、1本逃したら次は何分後?もしかしたら暫くバスは来ないかも、、なんて心配もしながら、早足で空港周辺の写真を撮り、停車していた港行きのバスに乗り込む。 - タイミングよく乗り込んで直ぐにバスは出発してくれた。

 バスで走る事約40分、石垣港に到着した。この日はここから船に乗る訳でもなく石垣島に泊まる予定である。
 最初に前回訪れた際、町の変わり様に驚いたと書いたけど、かすかな記憶だとアーケードの感じ、そしてこの港(港というよりも桟橋周辺)は昔の雰囲気を残しており、桟橋を眺めるにつけ昔の鮮烈な八重山の記憶が蘇ってくるとでも言おうか、あの頃の今よりももっと醸し出していた島独特の雰囲気を思い出させてくれるせいなのか、兎に角この港周辺の雰囲気が私はとても好きだ。

 一旦宿でチェックインを済ませ早速町を散策。

 そう言えば前回石垣島到着後にレンズが壊れてしまい、幸いにも14mmという超広角レンズがもう1本ありそれを使うしかなくなったのだが、その為、前回の写真は全てが超広角写真になってしまったので、今回は石垣の町中撮影もリベンジ - 通常のレンズで撮影だ。

 昔、与那国島で出会った人に紹介してもらい、前回訪れた石垣島のセレクトショップ「kayak 八重山工房」へ - 3年振りに店主の園田さんへご挨拶。結果、この再訪が良かった。というのも流石は地元の人らしく、この後の天候に詳しく、私が「今回は翌日にまず黒島に行き、その後、小浜島や鳩間島なんかを巡る予定です」なんて話をしたところ、この3島の中で1番遠い鳩間島に先ず行く事を薦めてくれた。というのも、「3日後あたりから天気が崩れる予報、と言うよりも今吹いている南風から北風に変わるので、鳩間島への船は欠航になる可能性が高いかも」との事であった。果たしてその通り、3日後(正確には2日後だったかも?)には鳩間島行きの船は欠航になってしまい、暫くずーっと欠航のままであった。

 そんな訳でこの情報を元に翌日、行ける内に行こうと鳩間島へ日帰りで行く事にした(この時は本当に欠航になるなんて分かっていなかった)。

 翌日は黒島の宿を予約していたので、鳩間島へは日帰りで行く事にした。
 予定としては鳩間島に渡り、暫く島を巡り最終便で石垣島に帰って来る。それから黒島行きの船の最終便に乗る予定で、乗り換えの時間はかなりギリギリであったが、港に行きチケット売り場の人に確認するとその乗り継ぎは可能との事であった。

 - この日は港の桟橋を眺めつつ、1999年の旅を思い出しながら(あの桟橋から西表島への最終の船に飛び乗ったなぁなんて事を思い出しながら)、オリオンを飲み、そして夜は八重山そばを頂いて、こんな風に2022年の八重山の旅、始まりました。
 

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