日本から僅か、しかし大陸を感じさせてくれた町 - 釜山・韓国 2003

 2003年10月末、福岡から高速船に乗って僅か3時間という距離、韓国南部の都市、釜山に到着
-ここから出来る限り陸路を伝い、アジアを横断するという旅を始めた。

目的地も期間も決めずにとりあえず気の向くまま、各都市を巡っていく旅である。

旅の最初に釜山を選んだのは、日本からも飛行機以外で移動したかった為で、その頃私の周りに2人程似た旅をした人が居た。
-1人は船を使って中国の上海へ、もう1人はこれまた船を使って沖縄から台湾の基隆港へ、という旅だった。

これら以外のルートで、となると私の地元の長崎から上海便があった筈だと思い調べてみたところ、随分前に定期便は廃止されており、となると下関辺りから中国へ、という選択肢もあったのだが、やはりユーラシア大陸の端、韓国からスタートというルートを選んだ。

 初めて韓国を訪れた私はもっと日本の街並みと似ているものを想像していたのだが、韓国のそれは予想以上に大陸の匂いを感じさせる町であった。

考えてみるとユーラシア大陸の端と言っても中国などがぐっと近い距離にある訳で、街を歩くと感じさせる雰囲気は中国だったり、またロシア辺りからの漁船なんかも多く立ち寄るのだろうか、至るところにロシア語の文字なんかを見かけたりもした。

釜山ではそれらしい観光は特にせずぶらぶら町を歩いたり温泉に入ったりして過ごした。
ある日の夕暮れ時、街を歩いていたら、服屋のようなお店の店先にブタの頭を飾り、その前にロウソクを灯し、太鼓を叩きながらみなで踊っている光景に出くわした。

その光景は、うん、やはりここは大陸的だな、と思うと同時に、何故か妙に実に韓国らしいなぁ、と思わせてくれる光景でもあった。

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