別府、鉄輪、湯煙紀行

今年初の国内旅行は別府温泉へ。

別府は何となく以前から行ってみたいな~と常々思っていたところ、1年ほど前にいきなり!友達が移住し、それならばと友達に会いがてら湯にも浸かってと一石二鳥だとばかりに訪れてきました。

空港到着後、穏やかな別府湾を横目に見ながら約1時間バスで走ると別府の町へ。そーか、ここいらは瀬戸内の海でもあるのでこんなにも穏やかなのですね。

大分は以前、日田や湯布院は訪れた事はあり、実に18年ぶりの再訪。
遠くにうっすら雪を冠した鶴見岳(標高約1,300m)を望み、何だか完全に山のこっち側 -つまりは、大分の東の海っ端-に来た感が強く、雰囲気的にはあまり九州を感じさせなかった、ってのが印象です。まぁ、私見ですが。


 宿にチェックイン後、友達と合流しCafeバサラへ。
ここは元々遊郭だった場所を改築したという、とっても素敵なカレー屋さん。
何処へ行ってもカレーを食している気もしますが、ここは私が普段よく訪れる横浜のカレー屋、Pointweatherに雰囲気もカレーの味もよく似た素敵なお店でした。

その後、何となく友達に伝えていた-「なんか湯煙が立ち昇る別府らしい風景を撮りたい」というリクエストに応えてくれて(感謝!)、別府市街地から北東へ車で20、30分ほど走ったところにある鉄輪温泉エリアに連れて行ってもらい別府の素晴らしい景色を堪能

 一旦車を駐車場に止めて、鉄輪エリアを歩いて散策。
足蒸しをやっていたら、地元出身のボランティアスタッフ・大野さんという方と出会い、私が写真を撮影している事を伝えたところ、鉄輪の面白エリアを沢山案内してくれました。鉄輪にあるヤング劇場という女形を演じる大衆劇場の話をした後に、「おかまは撮りますか?」と聞かれ、おかま??と一瞬あの”おかま”を想像してしまったが、何て事はない、おかまとは、野菜などを蒸すー地獄釜と呼ばれる-”お釜”の事でした。
さっそく、そのおかまを案内してもらったり、ぶらぶらと街を散策したり、湯雨竹(ゆめたけ)と呼ばれる、100℃近い源泉を冷ますシステムの場所へ案内してくれたりととても親切な方でした。

 この湯雨竹、高さ3mほどの竹を編んだものの上から100℃近い源泉を掛けるだけで、その竹を通過する僅か数秒の間に50℃くらいまで温度を下げるという優れもの。システム的にはこちらの図柄を見てもらったが分かり易いかもしれない。こちら

そして、この日は満月近いのか、湯煙の中にぽっかりと丸い月が浮かんでいました。

この後、明礬エリアに移動して、またまた別府湾を眺め、この日は鶴寿泉という大衆浴場へ。ここは何と!無料でした。一応、温泉の前にお地蔵さんが設置されていたので、そこでお布施、という事でちょっとだけお金を置いてきました。

 温泉は昔、台北の投北温泉エリアで入ったものと同じスタイル、入ったらいきなり浴槽、そしてそこにそのままロッカーというか、木製の棚があるだけというシンプルなスタイルで、女湯とは天井の高いところは続いているので、隣の声も筒抜け、というところも同じでした。
あの温泉はきっとその昔、日本から伝わったスタイルなのだな~、そしてここにはそんな昔ながらのスタイルが残っているのだな、とそんな事も思ったり。

別府で入った他の湯でもそうでしたが、大衆浴場のいいところは、同席ならぬ同湯した方とちょっとした会話ができる、というところ。湯船に浸かりながら、地元の人との一期一会的な会話に心も体も暖まりました。

 温泉浸かったあとは、別府市街地に戻りこの日タイミングよく開催されていた、作家・長坂有希さんによるアーティストトーク「作家がみた別府 Vol.1」を拝聴しに別府のパマルという場所へ。

別府に移住した私の友達は元々、アートのイベント関係の仕事をやっていたという事もあり(現在も別府で私設的にアート関係の事を展開中)、既に別府には沢山のアーティストさん仲間がいて、この日もBEPPU ProjectというアートNPO法人の方や別府で滞在制作しているアーティストさんやら、それらに関わっている方々を沢山紹介して頂きました。
長坂さんのお話は八丈島で制作した「current not currency」という作品のお話で、こちらもテンポよく興味深いお話と映像を見させて頂きました。

しかし、初日から色んなところ訪れたり、色んな面白い人に出会ったりと、濃い別府の旅のスタート、面白い旅になりそうです。

Leave A Comment

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA