八幡坂にて - 函館の町歩き

 函館Day2 - 天気予報通り曇りである。今回の旅はこれまで曇りか雨の日は5日、晴れたのは2日のみと言う2勝5敗と大敗である。

 さて、函館には以前から訪れて見たかった坂 - 八幡坂(はちまん坂)と言うものがある。坂の多い街(長崎)で育ったせいもあるのか、坂の上からの風景というものが私はとても好きなのである。

 いつもの如く特に下調べをするでもなく駅前に宿を取ったのであるが、この八幡坂も昨日訪れた函館山同様、場所を調べると宿の近くであった。 - と言うより函館山の麓の方から海に向かって広がる坂 - それが八幡坂であった。そうやっていつも現地に着いて歩き回ったりしてようやくその土地、その土地の地理が頭に入るというものである。

 これまでの旅はカフェでのんびり本を読んだりして過ごしてきたけど、今日は徹底的に町歩きを楽しもう、と言う事で旅人の強い味方 - 電車の1日乗車券を手に入れた。1日乗り放題で600円(初乗りで210円)なので、3回以上乗車すると元を取れる計算になる。

 十字街という電停で電車を降り、ぶらぶら歩く - この辺りは八幡坂だけでなく山手になっている左側に幾つもの坂が広がっている。今歩いている道に対して直角に坂が幾つもある感じで、どれも道幅が広く石畳の風情ある坂である。

 ※翌日札幌に移動する前に見事な快晴になったので、ここからその写真も混ぜて紹介します。天気が何だか統一感ありませんがご了承を。

 幾つかの坂をやり過ごし、遂に八幡坂に到着。全く知らなかったのだが、どうやら坂の上に八幡宮があった事からこの坂の名前が付いたらしい。しかしその後このお宮さんは火災により消失、したとの事で残念である。

 それにしてもやはりこの坂の上からの眺めは美しい。遠くに港を望み、嘗ての連絡船であろうか摩周丸も見える。

 この辺りの風景と言うか景観は横浜のようでもあり、長崎のようでもある。

 特に八幡坂近くには長崎の東山手を思わせるような建物や風景が広がっており - カトリック元町教会や函館ハリストス正教会などなど - この辺りぶらぶら歩くのは実に楽しいところである。

 函館ハリストス正教会裏、ちょっと小高い丘に登ってみる。そこからは函館の町並を一望できる。函館山よりちょっと低いけど、教会、海、そしてこの時期桜も咲いており、この美しい景観に花を添えてくれていた。遠く左手には駒ヶ岳も見える。それにしてもこの山、サメの背びれのような形をしており何だか不思議な形である。

 教会群や坂たちに別れを告げて特にあてもなかったのだが、先ほど海のほうに倉庫街があるような標識が出ていたのでそちらの方に向かう事にした。こちらの倉庫街、正式には金森赤レンガ倉庫と呼ばれているらしく、嘗ての倉庫は今はショッピング施設やレストランになっていました。夜はここいら辺りでビールでも、と思っていたけど、結局またここまで来るのがちょっと面倒になってしまって、夜は駅前で済ませてしまったのだがまたの機会にここいらでビールとか、飲んでみたいものである。

 話は変わって、函館山、どうも形が長崎の稲佐山にも似ている。高さも同じ位では?と思い調べてみると函館山は高さ334メートルでした。稲佐山は333メートルなので、函館山の方が1メートルほど高いらしい。どうやら私の見立て(同じ位の高さ)は当たっていたようであるが、函館山が1メートル程高いのか。。

 ネパールとインドはほぼ同じ緯度にありながら時差的にはネパールの方が15分ほどインドより進んでいるのだが、それは大国インドに対して15分進めていると言う事であるが、、函館山と稲佐山の1メートルの差、これも、、なんて変な勘ぐりを入れてしまったが、まぁ本当に函館山が1メートル程高いのでしょうね。

 しかし、本当、稲佐山みたいな形をしている。

 電車の停留所マップを見ると駅からずーっと走った終点の1つ手前に湯の川温泉と言う停留所がある。調べてみると温泉街のようである。 - 路面電車で行けてしまう温泉街、何とも北海道らしい。
 そして私は何と言ってもこの日は1日乗車券を持っている - 他、特にやる事も無さそうなのでこちらの温泉街に出掛けて来た。

 湯の川へは今居た十字街辺りから30分程で到着。日帰り温泉も沢山点在しており、気軽に訪れる事ができるのは何とも羨ましい限りである。日帰り温泉の1つ、今回は啄木亭を選んだ。啄木と言えば明らかに石川啄木であろう。私は石川啄木では「一握の砂」くらいしか知らないのだが(と言っても知っているのはタイトルくらいのものであるが)、その「一握の砂」の中にも函館の日々を歌った歌があるらしく、そしてこの函館の地を愛し132日間過ごしたと言う事を始めて知りました。

 まだまだ知らない事沢山あるのだなぁ、そして旅して初めて知る事もやはり沢山あるものであり、それだから私は旅を続けるのかもしれない、なんて思ったり。

 帰りは五稜郭に寄ってちょっとだけ散策。 - それにしてもこの五稜郭、ちょっと寄ろうかな位に思っていたのだが、路面電車駅の「五稜郭公園前」から歩いて20分位は掛かり、何だか疲れてしまった。停留所の名前が全然「公園前」じゃないように思うのだが。。

 それはよいとして、桜、ちょっと散り始めていましたけど、綺麗でした。北海道で愛でる桜と言うものもよいですね。

 五稜郭タワーの中で何気なく地図を見ていたら見つけてしまった「世界で2番目においしいメロンパンアイス」 - 朝訪れた八幡坂の近くのようだ。こちらと同じお店、昔金沢を訪れた際に偶然、と言うか、どこも混んでてひとまず何かお腹に入れようと思い立ち寄ったお店であるのだが、思った以上に美味しくて(焼き立てのメロンパンにバニラアイスを挟んでくれる。焼き立て熱々のメロンパンはさすがに美味しく、そこに挟んだ冷たいバニラアイスが実に合うのである)、金沢を2度目に旅行した時もわざわざ訪れた位ファンになってしまい、折角、函館でも食べられるなら、とまた八幡坂方面に戻る事にした。

 この辺りから雨が降り始めてきた。昨夜の内に函館山から夜景を見ておいて良かった。

 あちこち移動しすぎて、若干クタクタ、そしてまた雨の中の坂を上がり、無事お店に到着。お店の人に「金沢のと同店ですか?」と尋ねたところ、どうやら金沢のお店が本店らしい。 - しかし、コロナの影響もあってから金沢の本店のお店は閉店してしまったとの事、、、そんなぁ!である。

 宿へ戻る前にもうちょっとだけこの辺りをうろうろしてみた。雨の中の景色も朝とはちょっと違うもので、雨中の八幡坂もなかなかのものであった。

 ー 函館はバル文化があると聞いた事があり、夜はバルにでも行こうかなと思っていたのだが、結局バルは2つ程しか見つける事ができず。どちらも肉系だったので、折角函館だしやはり海鮮の魅力には勝てず、結局海鮮系の居酒屋風のお店にしてしまった。
 
 歩いてて見つけたお店に適当に入ったのだが、とっても美味しいお店でした。
 函館は町並も美しく、食べ物も美味しくすっかり気に入りました。

 因みに函館では毎年バルフェスなるものも開催されていたようですが、コロナの影響もあって近年は中止と言う事である。

 このバルフェス、いつか行ってみたいものである。

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